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ヴェネツィアのアクア・アルタ

浸水したサン・マルコ広場

(写真:サン マルコ広場トリップアドバイザー提供)

高潮とアフリカから吹いてくる「シロッコ」(季節風)が重なって発生する、浸水現象のアクア・アルタ(acqua alta)。ヴェネツィア名物の1つですが、街中が水浸しになるので、まともに観光できるかどうか心配ですよね。

ヴェネツィアは毎年数ミリずつ島が沈下していて、加えて昨今の地球温暖化による海水の増加の影響もあり、毎年被害が大きくなっていると言われています。

海面水位が約80センチ以上になると、一番低いサン・マルコ広場が浸水し始めます。10月から3月の間に起こることが多いので、この時期にヴェネツィアに行かれる方は最新情報に注意してください。

アクア・アルタ予報をチェック

海面水位が100センチ以上になることが予想される時は、「サイレン」が鳴ります(ホテルなどで情報が得られます)。サイレンは、その回数によって水位を聞き分けるそうですが、慣れない観光客には難しいですね。

ネット環境がある方は、ヴェネツィア市のホームページから情報を入手しましょう。

【ヴェネツィア市ホームページ】
http://www.comune.venezia.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/IT/IDPagina/1
(英語のページは左上の「ENG」をクリック)

右上のPrevisione mareeが海面水位の予報です。およそ90センチまではほとんど被害はありませんが、それより高い場合は浸水が起こるので注意が必要です。

Previsione mareeをクリックしてページを移動すると、3日先までの予報を見ることができます。

アクア・アルタの場所がわかるアプリ

WVF-Water on the Venice Floor
便利なアプリが登場しました。現在の水位や浸水している場所が、マップ上で確認できます。ネット環境がある方は、ぜひ使ってみてください。

アクア・アルタ用の台

アクア・アルタ用の台

冠水した時は

浸水しても台が並べられるので、主要観光スポットには行くことができます。ビニール製の簡易長靴を売店で買うこともでき、水位がひどくない場合は散策も可能です。水面に映る美しいサンマルコ寺院が見られるかもしれませんね。

ただ、水位の高い日は無理せずにホテルで待ちましょう。大抵は、昼頃には通常水位に戻ります。

■浸水からヴェネツィアを守るモーゼ計画

浸水からヴェネツィアの島を守るべく、「モーゼ計画」なるものが発動されています。可動式防護壁(防潮堤)をヴェネツィアの潟とアドリア海の境に設置して、高潮から守るという計画です。しかしいろいろと問題があるようで、当初完成予定の2011年から大幅に遅れています。自然現象に文明がどこまで立ち向かえるのか、楽しみですね。

防護壁の完成後はアクア・アルタは起こらなくなる予定ですので、今は遭遇しても悲嘆せず、貴重な体験だと思って楽しむのもいいかもしれませんね。

アクア・アルタにおすすめの長靴

日本野鳥の会 長靴

折りたためて小さく収納できます

急なアクア・アルタの際には、現地で簡易な長靴を購入できますが、あまり長時間履いていると破れることがあります。せっかくの旅行中に、靴や靴下がぬれたら、テンションが下がってしまいますよね。

アクア・アルタが起こりやすい時期にヴェネツィアで長期間滞在される方は、軽量でコンパクトに収納できる長靴を持っていくといいでしょう。

日本野鳥の会 バードウォッチング用長靴 通販(楽天市場)
日本野鳥の会から発売されている「バードウォッチング長靴」は、女性雑誌でも紹介されていて、オシャレに履ける長靴として人気があります。専用の袋が付いていて、小さく折りたたんで収納できます。値段のほうも、オシャレな長靴にしてはお手頃価格だと思います。

私も愛用していますが、ぬかるみによく入るバードウォッチング用に作られているだけあって、滑りにくく歩きやすいです。少し薄手なので、冬は厚めの靴下といっしょにご使用くださいね。長靴はぴったりサイズでできていますので、購入時はワンサイズ大きめのものをおすすめします。

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